[日本学術会議]会長メッセージ「日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会の第12回会合の開催について」の発出について

会員、連携会員、協力学術研究団体 各位

               会長メッセージ              
「日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会の第12回会合の開催について」
               の発出について              

                           日本学術会議事務局

 平素より大変お世話になっております。
 今般、会長メッセージ「日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会の第12
回会合の開催について」が発せられましたので、下記のとおりご連絡いたします。

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 日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会の第12回会合の開催について 

                           令和6年7月30日
                            日本学術会議会長
                                光石 衛

 昨日、日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会の第12回会合が開催され
ました。昨日の会合では、組織・制度WGと会員選考等WGの議論の状況につい
てそれぞれの主査から報告がありました。続いて、第26期アクションプランの
取組状況について私(会長)から説明いたしました。続いて、海外アカデミーへ
の質問事項の回答及び両WGの「これまでの議論と今後の検討」に関して内閣府
から説明があり、その後、意見交換が行われました。
 意見交換では主に次のように意見を申し述べました。
 ・6月7日の第11回有識者懇談会に「より良い役割発揮のための制度的条件」
  と題する文書を提出し、法人化をめぐる論点について懸念する点を表明した
  が、その後の各WGでの議論において、同文書により指摘した懸念は、依然
  として払拭されていないこと
 ・とりわけ、次の5項目は、「近視眼的な利害に左右されない独立した自由な
  学術の営みを代表するアカデミーの活動」を阻害するもので、到底受け入れ
  られないこと
  1.大臣任命の監事の設置を法定すること
  2.大臣任命の評価委員会の設置を法定すること
  3.『中期目標・中期計画』を法定すること
    (独立行政法人のようなものは認めがたい)
  4.次期以降の会員の選考に特別な方法を導入すること
    (コ・オプテーションの考え方の逸脱になる)
  5.選考助言委員会の設置を法定すること
 ・「より良い役割発揮のための制度的条件」において指摘した懸念が払拭され
  るよう、この5項目を満たす案も俎上に乗せた上で、さらに議論を深めるこ
  とを強く求めること
 他方で、資料5(「これまでの議論と今後の検討」)においては、「今後、具
体的な制度設計を進める中で、引き続き学術会議の意見もよく聴きながら丁寧に
議論していきたい」とされております。現時点では、有識者懇談会の方向性と学
術会議の考え方には隔たりがありますが、学術会議の懸念が払しょくされるよう、
引き続き有識者懇談会及び両WGの議論に参画してまいりたいと思います。
 引き続き、皆様の御支援、御協力をよろしくお願い申し上げます。

*内閣府「日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会」HP
 https://www.cao.go.jp/scjarikata/kondankai.html

*第12回有識者懇談会資料
 https://www.cao.go.jp/scjarikata/kondankai/20240729shiryo.html

*内閣府「組織・制度ワーキング・グループ」HP
 https://www.cao.go.jp/scjarikata/kondankai/soshikiwg.html

*内閣府「会員選考等ワーキング・グループ」HP
 https://www.cao.go.jp/scjarikata/kondankai/kaiinwg.html

*日本学術会議HP「日本学術会議の在り方について」特設ページ
 https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/division-20.html