第42回全国大会
【第42回全国大会のご案内】
大会準備委員長 渡辺 深(上智大学)
経済社会学会第42回全国大会は、本年9月30日(土)および10月1日(日)、上智大学四谷キャンパスにおいて開催されます。大会テ-マは下記のとおりです。今大会では、共通論題および準共通論題を中心とし、様々な領域から報告していただき、総合的に討論することを計画中です。加えて、従来通り自由論題報告の場も設定しておりますので、ふるってご応募ください。希望報告者は、2006年4月20日までに、郵便または電子メ-ルに論題と簡単な要旨、氏名、所属、連絡先、電話、電子メ-ルアドレスを書いて、プログラム委員会までお送りください。
宛先は:
(郵送の場合)〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7
上智大学総合人間科学部社会学科 渡辺深研究室 内
経済社会学会第42回全国大会事務局
(電子メ-ルの場合)watanabe@sophia.ac.jp
*なお他のメ-ルと紛れないために、電子メ-ルのタイトルは「経済社会学会報告申し込み:(差出人姓名)」と書いて下さい。報告者には、採否の決定、採択者にはその後の手続きについて追ってお知らせいたします。多数の会員の皆様のご応募を期待しています。
【大会テーマ】
経済と社会の関係から21世紀の生活を考える―社会変動に伴う経済現象の解明―
経済社会学会第42回全国大会の共通論題のテ-マは、「経済と社会の関係から21世紀の生活を考える」であります。本大会では、「経済と社会は有機的に相互に結びついている」という経済社会学の基本的視点から、21世紀の経済生活について考えてみたいと思います。社会の様々なセクタ-(国家、組織、階層、職業、開発、文化、ジェンダ-、家族、宗教、教育、福祉、都市、地域、エスニシティ、環境など)との関わりを通じて、経済現象の各領域(製品、資本、労働に関するすべての市場構造と市場過程、生産、分配、交換、消費、価格、貨幣、契約など)について考える機会となることを願っています。
本大会の共通論題は、テ-マとしてはかなり広範な領域を扱うものです。このテ-マには、ポランニ-が提唱するように、「経済行為が社会構造に埋め込まれている」という一般的な方向づけは存在しますが、それ以外は各研究者に任されます。「経済と社会の関係」という、抽象性がいわゆる「概念的な傘(a conceptual umbrella)」を提供するので、本大会で、経済の様々な領域の研究者が自由に参加してくださることを期待しています。
経済社会学が果たす使命の一つは、20世紀から21世紀に渡たる、社会変動に伴って生じる経済現象の解明であると思います。たとえば、「生活者としての視点」からみると、市場主義化のもとで生活はどう変わったのでしょうか。消費と家計という経済現象からは、何が見えてくるのでしょうか。さらに、人権を尊重する「公正な社会」の実現のために、経済社会学は何を提供できるのでしょうか。
生活者が保持する「信頼」や「安心」という意識と経済システムはどのように関係するのでしょうか。あるいは、経済活動は夫婦関係に対してどのような影響を与えるのでしょうか。このように、マクロからミクロまで様々なレベルの経済現象の理解にとって、経済社会学の貢献度は大きいと考えられます。
そこで、本大会が、様々な理論モデルの比較、異なる国家や文化の比較研究、歴史分析、エスノグラフィなど様々なアプロ-チを活用し、21世紀における私たちの経済生活に関する「課題の提議」、「課題を生みだすメカニズムの解明」、そして「課題の解決策」などについて大いに議論できる場となれば幸いであると思います。